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■このサイトについて
このサイトで公開している作品は彼の終の棲家となった三陸でひっそりと生まれた。
彼はお気に入りのオープンカーを駆って山に遊び木々を伝い、四方を囲む青い海を眺め日を暮らし、
夜はどこまでも暗い闇の中で一人、杯を傾けて波音を聞いていた。また、数多の本を読み、中でも民俗学に趣があった。
闇の中で彼の元を訪れた空想上のニンフたちは彼が愛した遠野を描いた『遠野物語』の場面を形成し、
38点の作品となって、今我々の前にある。
私は遺された者として、これらの作品を少しでも開かれた場所に永く、
誰でもその絵を存分に眺めることが出来るよう、このサイトを公開することにした。
彼は放逸である反面、孤独だった。常に"他者"と対立し、ひとつに融けてしまうことを避けていた。
そうすることによって自己のかたちを細かに見つめていた。
ひとつひとつの線に込められた弥太郎の繊細過ぎる心を、私は美しいと思う。
塚原 太郎(長男)
■塚原 弥太郎(Yatarow)プロフィール
【1949(昭和24年)】
東京生まれ 本名 裕太
【1972(昭和47年)】
武蔵野美術大学実技専修油絵科卒
山口長男教授に師事、在学中銅版画を始める
【1973(昭和48年)】
渡仏、パリ、アカデミー・デ・ボザール
ポーランド、グダニスクで絵画を学ぶ
【1998(平成10年)】
この頃から居を岩手県大船渡市三陸町に移し、創作活動に没頭し始める
・ドローイング展 盛岡 ギャラリー ラ・ヴィ
・ドローイング展 大船渡 サン・リア
【2003(平成15年)】
・YATAROW銅版画展 とぴあ遠野、大船渡 サン・リア、
盛岡 ギャラリー ラ・ヴィ、気仙沼 河北新報ギャラリー
・塚原弥太郎銅版画展 仙台 晩翠画廊
【2008(平成19年)】
不慮の事故により死去